知らない方がいいこともある

世の中には知らない方がいいこともありますよね
好奇心は身を滅ぼすなんて言葉もあるようにいつも真実を知ることが正しいとは限らない
それでも真実を追い求めたくなるのは人の性でしょうか
これは単なる考察に過ぎず、実在する人物や出来事、団体、作品とは一切関係ないということをあらかじめご容赦願いたい

ある少女は言いました
この世に偶然はないのかもしれないと
物事の全てが初めから決まっていて、その全てが仕組まれていたのだとしたら、それを仕組んだのは一体誰なのだというのでしょうか
神様が仕組んだとでもいうのでしょうか

例えば、ある田舎町に住む名家の姉妹
その妹と同い年で少し離れた場所に住むある少女
2人の誕生日に潜む謎
2人を繋ぐ共通の友人
遠方に住む姉妹との繋がり
一堂に会し、仲を深め絆を紡ぐ彼女たち

もしこれら全てが偶然でないとしたら
誰かが仕組んだものだとしたら
本当の黒幕はどこにいるのか

由緒ある旅館とダイバー、船にホテル
闇を暗闇にさらに真っ黒に染めるかのように現れるキーワード
そして人物たち
いくつもの複雑な糸が絡み合っていき、真実は闇へと消えるのでしょうか
まるで真実を覆い隠そうとするかのように

遠くから女の子がやって来ました
彼女は何も知らない無垢で地味な女の子
かと思われていました
そう思わせるように振舞っていたのです
彼女を仮にSとしましょう

なぜなら、Sはさまざまな出会いを重ね、パズルのピースを集め続けなくてはならなかった
彼女も真実を追い求める者だったのです

やがてSはついに真実の一端に辿り着いたのでしょう
ある少女と2人きりで話す機会ができました
そこで少女が自らの生い立ち、今までの人生を語るのを聞き、Sは思います
不幸の星に生まれてきた子であっても、何かを信じ懸命に生きている

全ては繋がって今がある
偶然なんかじゃ決してなく、仕組まれた運命だったとしても、懸命に生きた中で出会い。そして集った仲間たち

それぞれに仮に因縁があったとしても、本人たちが知らぬふりをしたいのであれば、知らないままでも幸せならば、それでいいのだとSは考えたのでしょう

そう知らない方がいいこともあるのだと